いかに学生を動機づけ(≒目標づけ)るのか。特に初年次教育では、そのことが大きなテーマになっているようである。
そして様々な初年次教育プログラムを見てみると、主として「学びのテーマ」か「将来の職業(キャリア)」を見せることが、動機づけのための一般的な2大戦略となっているように見える。例えば教員の研究テーマをオムニバスで紹介したり、卒業生を呼んできて仕事の中身と大学での学びを関連付けてもらったり…。
しかし問題は、大学のユニバーサル化に伴って、そもそも当該大学への入学動機や当該学部での学びの動機の薄い学生が増えていることではないだろうか。すなわち上記2大戦略では動機づけにくい学生が増えていると言うことになるのではないかと思う。
一方、エドワード.L.デシの「自己決定理論」によると、動機づけの基本的心理的欲求は「自己決定(self-determination)」「有能感(competence)」「対人交流(interpersonal relatedness)」となっている。この3つともが低い(あまりない)ことが今の新入生の動機づけにおける課題なのかもしれない。
チームビルディングプログラムでは、この動機づけのための基本的心理的欲求3つを同時に高めていく。いわば動機づけのための第3の戦略と言えるのかもしれない。
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