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【神戸常盤大学】連載4-1/学生に気づきをもたらす学科の枠を越えた学びの場

最終更新: 4月28日


神戸常盤大学の教育改革を紹介している当連載。最後に登場するのは、2017年度に始まった初年次教育《まなぶる▶ときわびと》(以下、まなぶる)を体験した学生です。全学科の学生が混ざり合ってグループワークに取り組みながら、コミュニケーションやチームビルディングを体験するプログラムを、学生はどう受け止めているのか。現在2年生のこども教育学科のJくん(写真右)と、看護学科のKくん(写真左)に聞いてみました。



――まずは、お二人が神戸常盤大学のそれぞれの学科に入学したきっかけを聞かせてもらってもいいですか?


Jくん 父が中学の国語科の教員で、教員という職業に興味を持つようになり、教員免許をとるためにこの大学を選びました。


――なぜ小学校教諭を選んだの?その進路選択をご家族はどのよう感じているんでしょうね。


Jくん 小学校教員は母の勧めでもあったんですが、僕も、部活の顧問をしていて夏休みでも休みがない父の姿を見ていて「中学教員はしんどそうやな」と思っていたので。小学校なら部活もあまりないし、土日も休みがあるのでゆとりが持てそうなので、自分には小学校が向いているかなと思ったんです。父は僕の進路選択にはあまり関わってくることはなくて、進路を伝えたら「そうか」と言っただけでした。


――Kくんはどうして看護学科を選んだんですか?


Kくん 母が看護師をやっていたのと中高での職業体験がきっかけです。兵庫県では中学で「トライやるウィーク」という職業体験があるのですが、そのときに病院を見学して、高校でも看護体験をして、だんだん「ああ、僕って看護なんかな」と思って流れ着いたのがここやった、という感じですね。


――大学の授業は高校までとは全然違うと思いますがいかがですか?面白いのはどんな授業ですか?


Jくん 僕は心理学です、臨床心理学。一緒に受けていたコは「難しい、わからん」といっていたけど、僕は「なるほどな」というところがあって。中でも面白いなと思ったのは、フロイトの心理の治療法、メンタルケアみたいなことを習った時のことです。相手を無条件に肯定するとか、こちらから何かをいうわけでなく、相手のことに耳を傾けて肯定してあげることで、相手の負担を軽減してあげるという話を聞いて、「そんなやり方があるんや、こうすると人は気持ちよくなるんやな」と知ることができて、面白かったですね。


Kくん 僕は《まなぶる》が一番楽しかったです。いろんな人と関わりを持てて、自分たちで作っていく感じの授業じゃないですか。それが楽しいなと思って。高校まではずっと、講義を受けてノートに書いたことを覚えてテストを受ける、という授業ばっかりだったんで、大学での学び方が斬新で。《まなぶる》だけでなく、グループワークや発表のある授業はめっちゃ好きだなというのは感じました。


――Jくんの《まなぶる》に対する印象はどうだったの?


Jくん その頃の僕は人と話すのが得意じゃなくて。今もあんまり得意じゃないんですけど。《まなぶる》の前半の頃は、グループのコと打ち解けられなくて、話し合いも無言の状態が続いてしんどいなということがあって。「こんな授業、やって意味あるん?」とかグループの中で悪口が出たりして、あまりいい雰囲気じゃなかったですね。僕も気分がどんよりしている面もあったんですが、コミュニケーションが苦手だということを自覚していたので、自分から発信しないといけないな、という思いはありました。


――《まなぶる》では2人は同じグループだったの?


Kくん クラスは同じですが前半と後半でグループ替えがあったんですね。僕らは前半は別々のグループで、後半は同じグループになりました。「おい、一緒にやろうぜ」と誘って。


Jくん 後半のグループ分けは、自己分析シート(コミュニケーションシート)をみんなでつくって、特徴が違う人と組んでグループをつくることになったんです。コミュニケーション抜群の彼と、あんまり気持ちを表にださない僕と、よし一緒にやろうということになりました。


Kくん 僕ら以外に医療検査学科の女子を仲間にして、男子2人・女子2人の4人でグループになって。


Jくん 僕たちのグループは最初から打ち解け合えていて楽しかったんですよ。アイデアもどんどん出てきて「これいいんちゃう」みたいな感じで、いろんなことがポンポンとうまくいきましたね。

後半に入って、僕もようやく自分の意見を発することができるようになり、こんなにいろんな考え方があるんだなと気づけるようになりました。自分は絶対こうだと考えていることに対して、全然違う考えがバンと出てくる。あれ?と思うんですが、相手の話を聞いてみると「確かにそういう考えもあるよな」と理解できて、自分の中の価値観が広がっていくのを感じました。やればやるほど《まなぶる》は楽しくなっていきましたね。



――どうしてだんだん面白くなっていったんだと思う?


Jくん 実は、先輩から「まなぶるは面倒くさい」と聞いていたので、先入観があったのかもしれません。抵抗感をもったまま授業に飛び込んだので、みんなが心を閉ざしている状態。僕も最初のうちはそういう雰囲気が見えていて、前半はグループの人を相手にぐいぐい行けない状態でした。


でもKくんがすごく教室内で光っていたんです。クラスの中でKくんだけがぐいぐい行ってて。前半ではグループは違っていたんですが、発表の時に「このコめっちゃしゃべるやん、怖くないのかな」「よく人前で自分の素を出して話せるよな」と。それを見て、自分も今のままじゃだめだな、怖がらずに自分を出して行こうと思うようになったんです。


Kくん それがJくんがぐいぐい行くきっかけになったんやったら、うれしいわ(笑)



――Kくんは高校生の頃から、そんなにぐいぐい行くタイプだったの?


Kくん 高校の時は陰キャ(※陰気なキャラクター)でした(笑)



――ほんと?今の姿を見ていると信じられないけど。


Kくん 小学生の頃までは前に出るのが楽しかったんですが、いま思えば、中学生の頃からかな、それを隠しはじめたのは。だから、大学になってもう一度出るようになったという感じです。どうして自分がそんなに積極的に発表できるようになったかというと、グループのメンバーのおかげなんです。

《まなぶる》の前半のグループでは男は僕一人。女子が優しい人ばかりで、僕が言った意見にちゃんと反応を返してくれるのがすごくうれしくて。間違えても、後で考えを正して、間違えてごめんなさいと言えばいいや、と思って突っ走った結果、こうなりました(笑)。



――突っ走ったことに手応えは感じていますか?


Kくん 手応えは十分感じました。高校の授業はずっと受け身じゃないですか。発表の機会もあんまりなくて、知識を詰め込むだけのような感じでしたが、《まなぶる》では自分の知識を周りに出していくことができた気がします。



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 株式会社ラーニングバリューでは「自己の探求」や「チームビルディング研修」などの教育プログラムを活用し、学校や授業、クラスなどのコミュニティの活性化支援を行っています。

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